無電柱化工事とは?

  • 道路の地下に電線共同溝を整備して電線や通信線などを収容し、電柱を無くす工事です
  • 電柱を無くすことで、台風や地震等による停電や通信障害の発生を防ぎます
  • 電柱を無くすことで、安全で快適な歩行空間を確保し、より良い景観を実現します

なぜ無電柱化なのか?

電柱や電線のない、すっきりとした街並み。
それは見た目の美しさだけでなく、暮らす人の安心や快適さにもつながっています。

  • 景観の向上
    電柱や電線がなくなることで、空が広がり、すっきりとした美しい景観が生まれます。歴史的な街並みや観光地の魅力を高める効果も期待できます。
  • 防災性の向上
    地震や台風などの自然災害時に、電柱の倒壊や電線の切断による被害を防ぎ、避難路の確保や緊急車両の通行をスムーズにします。火災のリスク軽減にもつながります。
  • 安全性の向上
    歩行者や自転車の通行空間が広がり、電柱にぶつかる危険性が減少します。特に高齢者や体の不自由な方、小さなお子さん連れの方にとっては、より安全で快適な歩行空間となります。
  • 都市機能の向上
    電線による景観阻害がなくなることで、沿道の建物への日当たりや風通しが改善されることがあります。また、道路の拡幅や歩道の整備が容易になり、都市の利便性向上に貢献します。
  • 情報通信ネットワークの信頼性向上
    地中化により、電線が風雨や雷などの自然環境の影響を受けにくくなり、電力や通信サービスの安定供給につながります。

この他にも無電柱化工事は、私たちの生活環境や都市機能に多くのプラスの影響をもたらします。

詳しい外部サイト~電線のない街づくり支援ネットワーク

国土交通省/無電柱化推進

無電柱化は命を守る

近年、日本では地震や台風などの自然災害が相次ぎ、これまで以上に「まちの防災力」が問われる時代となっています。

電柱が倒れてしまえば電線が切れて停電が発生し、冬には暖房も使えず、命に関わる事態になりかねません。電話線が切断されれば、安否確認や119番通報もできなくなります。

さらに、倒れた電柱や垂れ下がった電線が道路をふさいでしまうことで、救急車や消防車などの緊急車両の通行が妨げられ、救助・避難活動が大幅に遅れる可能性もあります。

たとえば津波が迫る中、電柱が行く手を阻み、高齢者や交通弱者が避難できない――そんな事態を、私たちは想像しなければなりません。

国交省提供、災害時の画像


こうした状況に備えるための「緊急輸送道路」さえ、無電柱化の整備が完了していないのが、日本の現状です。

ヨーロッパ諸国では、すでに都市部の無電柱化率が100%近い国もあります。ですが、本当に無電柱化が必要なのは、地震大国である日本なのです。

無電柱化は、美しい街づくりのためだけの工事ではありません。人の命を守る“防災インフラ”であり、これからの時代に不可欠な公共事業です。

〈イベント主催者:国交省北海道開発局,北海道,札幌市

札幌市内、無電柱化工事前の画像
整備前
札幌市内、無電柱化工事後の画像
整備後